子育てで悩むみんなの助けになりたい。地域活動は「無理せず楽しむ」スタンスが大切
ハンドメイド作品の販売など地域を盛り上げるために精力的に活動されながら、地域SNS「ピアッザ」の川崎エリアではコミュニティデザイナーとしても地域コミュニティの盛り上げに貢献してくださっているHimari(ヒマリ)さん。
今回は川崎駅からもほど近い「Hotel & Kitchen 縁道」内の「縁道食堂」さんにお邪魔させていただき、子育てや地域活動についていろいろとお話を伺いました。
※新型コロナウイルスの感染拡大リスクに十分配慮のうえ取材を行いました。
Himari(ヒマリ)さん
生まれも育ちも川崎、6年生と4年生になる男の子と、1歳半の女の子のママ。3人目で初めて育児を楽しめているという、自他ともに認めるポジティブ主婦。地域SNS「ピアッザ」公認コミュニティデザイナー(川崎エリア)として活躍中。
ピアッザプロフィール|Facebook|Instagram(mama★smile)|
ハンドメイド作品を買ってくださる方との触れ合いが本当に嬉しくて
――地元川崎で、とても精力的に活動されていますよね
子どもが幼稚園に通っていたころ、ママ友たちと「mama★smile」とういうハンドメイド制作好きのグループを立ち上げて、いろんな場所でマスク等のハンドメイド作品の販売をさせていただいています。
あと、コロナの流行が始まる前くらいに「川崎区盛り上げ隊!」という団体にも所属させてもらって、そこでも活動しています。
実は盛り上げ隊に関しては、「川崎区盛り上げ隊!」以外にも「幸区盛り上げ隊」と「鶴見区盛り上げ隊」にも所属してまして(笑)。この3つの団体は地理的にも近いので、いろいろ連携もしているんですよ。
――もともとハンドメイドの制作・販売を始めるきっかけって何だったんですか?
子どもが花粉症などのアレルギー持ちで……もともとはハンドメイドのマスクを買わせていただく側だったんですよ。でも家には幼稚園の衣装作りなどで使うミシンがあったので「せっかくなら自分で作っちゃおう」と考えるようになりまして。それがハンドメイドマスクの制作を始めたきっかけでした。
最初は給食セットとか、自分の子どもが使うものの制作から始めたんですが、ハンドメイド制作が好きなママ友同士で集まるようになってからは、いろいろと本格的に制作するようになりました。
mama★smileを立ち上げてからは販売会などもやるようになりまして――買ってくださる方の喜んでる顔や言葉が本当に嬉しいんですよね――人と直接触れ合える魅力にハマってしまった結果、それが今でも続いているっていう感じです。
――販売イベントにはどのような層の方が買いに来られるんですか?
今はSNSでイベントのお知らせをすることが多いので、必然的に同世代のママさんが多くなりますね。でも、JAさんの野菜販売とご一緒させていただくときなんかは年齢層も結構広くなりますよ。
子育てしながらの地域活動は、無理せず楽しくできる範囲で
――盛り上げ隊の方には、どういうきっかけで所属するようになったんですか?
実はこの子(すーちゃん)を妊娠したときのことなんですけれど、mama★smileのメンバーのうち3人くらいがまさかの同時期に妊娠しまして(笑)。それじゃグループの活動は少しお休みにしようか、ということになったんです。
だけど私としては、子育ても3人目だったので実はわりと余裕があって。お兄ちゃんたちもいろいろ手伝ってくれるから、個人的にはもっと活動したいなって思っていたんですね。それで、ちょうどその頃に出会った盛り上げ隊の方でも活動させてもらうようになったんです。
――盛り上げ隊の方でもハンドメイド作品の販売を?
そうですね。昨年の4月から川崎区盛り上げ隊!が川崎駅広域商店街連合会と連携して、街に元気をお届けしようという「たのまちプロジェクト(*)」という取り組みがありまして。そこではエリア活性化のお手伝いということでマスクの委託販売を行っています。
*川崎駅前エリア活性化を目指す、「楽しい街づくり」という意味を込めた取り組み。詳細はこちら
――コロナでマスクが不足した時なんかは、すごく喜ばれたんじゃないですか?
そうなんです! すごく喜んでくださって、その反応が本当に嬉しいんですよ。
もともと接客――お客さんとのやり取りっていうのは結構好きだったんですよ。でも、まさか自分が作ったものを売ることになるとは思っていませんでしたけどね(笑)
――子育てしながらの活動って苦労もあると思いますが、気をつけていることはありますか?
子育てしてると、イベント当日に子どもが急に熱を出したりってあるじゃないですか? でも基本的に「無理せず楽しくできる範囲でやろう」というスタンスなんですよ、盛り上げ隊も、mama★smileも。大変なときはイベントに出なくて大丈夫だよ、という雰囲気はすごくありがたかったですね。
あと最近は、なるべく周りを見るように努力しています。今までは自分のことで精一杯で周りもよく見えてなかったんですけど、「コロナでマスクがなくて困っている人がいるなぁ」とか、「自分のできることが少しでも役に立てば」とか、気持ちの持ち方や考え方の改善は、機会をいただくたびにいろいろあったなぁと感じています。
リアルで集まれる場を作って、子育てで悩んでいる人を助けたい
――そんなただでさえお忙しい中、ピアッザのコミュニティデザイナーとしても活動していただいて
ええ、最初はピアッザのことをそんなに深くは知らなかったんですけど、ちょっと始めてみたいなというところから入りまして。もちろん始める前にはちょっとチラ見はしてまして、どういうものなんだろうなとは思っていましたけど。
その頃はまだ川崎でも今ほどは浸透していなかったんですけど、地元の情報も載せられるし、川崎を盛り上げられたらいいかなということで始めました。
――実際にコミュニティデザイナーとして活動されてみていかがですか?
地元なのにピアッザを通して初めて知る場所があったり、いつも目の前を通ってたのに気づいてなかった情報が見つかったりするんですよ。新しい発見があると、近くだしちょっと行ってみようかなっていう気持ちにもなりますよね。
ピアッザでの活動で少し意識していることとしては、あまりハンドメイド感を出しすぎないようにというところは配慮しています。そこが強く出すぎちゃうと、中には引いちゃう人もいるかなと思って……。
販売会のお客さんとかハンドメイドが好きっていう共通点がある方はいいんですけど、そうでもない人もやっぱりいらっしゃるので、好きだけを通しちゃうとやっぱりよくないかなと。これはハンドメイドに限ったことではないですけどね。
――今後は地域への貢献という点で、どういった活動をしていきたいですか?
コロナの影響で、子どもたちの横のつながりが本当にないんですよ。これって結構切実で、この子(すーちゃん)なんかもまだ友だちとの遊び方を知らないんですよね、触れ合える機会がないから。
だから、ハンドメイドに興味がなくても、友だちづくりくらいの軽い目的で集える機会が作れるといいなとは思っています。
――それ、悩んでいる方は多いと思います。子育てってそれでなくても1人で考え込んじゃうこと多いですから
私は3人目だからまだ余裕ありますけど――1人目の子育てだと気持ちに余裕がなくなっちゃうこともあると思うんです。私自身も1人目のときに本当に余裕がなくて、子どもに怒鳴り散らしてしまったんです。今ではそれをすごく後悔しているので、今まさに大変な人を1人でも多く助けたい。
今って「外に出ること」自体が勇気のいることになっちゃってるんで、コロナが明けたらリアルで集まれる機会を作れたらいいなと思っています。
今回取材のためにお邪魔した「縁道食堂」さんですが、普段からお食事はもちろん、販売会の会場としてもお世話になっているそうです。
私たちがお店の中に入るなり、スタッフの皆さんが「こんにちはー!」「あら、今日はすーちゃんも一緒なの?」と気軽に声をかけてくださって、その温かい空気感にちょっとビックリ。本当に素敵な関係性で、ああ地元で活動するってこういうことなんだなと、その理想の形をほんの少し垣間見たような気がしました。
今回は素敵なお話をありがとうございました。引き続きよろしくお願いします!