2021年9月現在、政府は緊急事態宣言が出ていても行動制限を緩和する方針や、飲食店などへの入店時に表示する「ワクチンパスポート」をデジタルで発行する方針などについて検討を進めています。そこで、この行動制限等の緩和方針に関する意見を明らかにすることを目的に地域SNS「ピアッザ」ユーザーを対象に調査を実施しました(有効回答数1,517)。
※調査実施(2021年9月22日)時点のデータです。
緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の効果について、「不満」が「満足」を上回る
9月下旬現在、19都道府県に発令中の緊急事態宣言の効果について、「満足・やや満足」が22%、「不満・やや不満」が42%と思っていることがわかりました。同じく8県に発令中のまん延防止等重点措置の効果についても「満足・やや満足」が17%、「不満・やや不満」が42%となりました。
緊急事態宣言および、まん延防止等重点措置の効果について満足度を男女比較すると、いずれも男性の満足度が女性よりも低い傾向にあることがわかりました。
行動制限緩和方針について「知っていた」が59%、項目別で賛成は学校の部活動等の緩和が最も高く、イベント参加人数緩和が最も低い
政府が検討を進めている行動制限緩和の方針について、「知っていた」が59%、「知らなかった」が19%、「内容は知らないが、聞いたことはあった」が22%となりました。
また、移動/飲食/イベント/学校における具体的な行動制限緩和方針(※)については、学校の賛成比率が最も高い67%となり、イベントが最も低い36%という結果になりました。
※具体的な行動制限緩和の方針
移動:県をまたぐ旅行や出張が可能 「賛成・やや賛成」54%、「反対・やや反対」22%
飲食:酒類提供可能、営業時間や人数制限の緩和 「賛成・やや賛成」48%、「反対・やや反対」27%
イベント:参加人数制限の緩和 「賛成・やや賛成」36%、「反対・やや反対」35%
学校:部活動・課外活動などが原則可能 「賛成・やや賛成」67%、「反対・やや反対」9%
移動に関する行動制限緩和方針について、賛成トップは「ワクチン接種率が十分に上がってきている」、反対トップは「コロナの感染状況がまだ楽観できる状況ではない」
「移動:県をまたぐ旅行や出張が可能」(「賛成・やや賛成」54%、「反対・やや反対」22%)について、賛成・反対それぞれの理由を聞きました。
賛成理由のトップは「ワクチン接種率が十分に上がってきているから」で61%、次いで「必要以上に締め付けが続く状態は健全でないから」が54%、「旅行業界や観光地の経済が厳しいから」が46%と続きました。
反対理由のトップは「コロナの感染状況がまだ楽観できる状況ではないから」で76%、次いで「ワクチン接種による発症予防効果は100%ではないから」が60%、「ワクチン接種で変異株に対応できるかわからないから」が53%と続きました。
飲食に関する行動制限緩和方針について、賛成トップは「飲食関連業界の経済が厳しい」、反対トップは「コロナの感染状況がまだ楽観できる状況ではない」
「飲食:酒類提供可能、営業時間や人数制限の緩和」(「賛成・やや賛成」48%、「反対・やや反対」27%)について、賛成・反対それぞれの理由を聞きました。
賛成理由のトップは「外食など飲食関連業界の経済が厳しいから」で66%、次いで「必要以上に締め付けが続く状態は健全でないから」が49%、「ワクチン接種率が十分に上がってきているから」が46%と続きました。
反対理由のトップは「コロナの感染状況がまだ楽観できる状況ではないから」で72%、次いで「ワクチン接種による発症予防効果は100%ではないから」が55%、「ワクチン接種で変異株に対応できるかわからないから」が47%と続きました。
イベントに関する行動制限緩和方針について、賛成トップは「イベント関連業界の経済が厳しい」、反対トップは「コロナの感染状況がまだ楽観できる状況ではない」
「イベント:参加人数制限の緩和」(「賛成・やや賛成」36%、「反対・やや反対」35%)について、賛成・反対それぞれの理由を聞きました。
賛成理由のトップは「娯楽やスポーツなどイベント関連業界の経済が厳しいから」で55%、次いで「ワクチン接種率が十分に上がってきているから」が53%、「必要以上に締め付けが続く状態は健全でないから」が48%と続きました。
反対理由のトップは「コロナの感染状況がまだ楽観できる状況ではないから」で77%、次いで「ワクチン接種による発症予防効果は100%ではないから」が54%、「ワクチン接種で変異株に対応できるかわからないから」が45%と続きました。
学校に関する行動制限緩和方針について、賛成トップは「貴重な学生生活を充実させる必要がある」、反対トップは「コロナの感染状況がまだ楽観できる状況ではない」
「学校:部活動・課外活動などが原則可能」(「賛成・やや賛成」67%、「反対・やや反対」9%)について、賛成・反対それぞれの理由を聞きました。
賛成理由のトップは「若者たちの貴重な学生生活を充実させる必要があるから」で81%、次いで「必要以上に締め付けが続く状況は健全でないから」が51%と続きました。
反対理由のトップは「コロナの感染状況がまだ楽観できる状況ではないから」で65%、次いで「ワクチン接種率がまだ十分ではなく時期尚早だから」が53%、「ワクチン接種による発症予防効果は100%ではないから」、「ワクチン接種で変異株に対応できるかわからないから」が40%と続きました。
賛成・反対理由についてはどの業界向けの方針についても概ね同じような傾向が見られましたが、学校の制限緩和については、人生において限られた学生生活という時間を有意義に過ごさせてあげたいという賛成意見と、まだワクチン接種が比較的進んでいない低年齢であることを不安視する反対意見が多数を占めた点が特徴的な結果となりました。
ワクチンパスポート発行を検討していることについて57%が「知っていた」、その賛否については賛成が57%で過半数
政府が検討を進めているワクチンパスポートについて、「知っていた」が57%、「知らなかった」が18%、「内容は知らないが、聞いたことはあった」が26%となりました。
ワクチンパスポートの賛否について聞いたところ、「賛成・やや賛成」が57%と過半数を占め、「反対・やや反対」は19%にとどまりました。
ワクチンパスポート発行を検討していることについて、賛成トップは「経済を回していかないと持たない」、反対トップは「パスポートがあれば安全という誤解が生まれそう」
ワクチンパスポートについて、賛成・反対それぞれの理由を聞きました。
賛成理由のトップは「ある程度の規制のもとに経済を回していかないと持たないから」で72%、次いで「国内のワクチン接種率が上がると思うから」が51%、「ワクチン未接種の人がいないという安心感につながるから」が40%と続きました。
反対理由のトップは「パスポートがあれば安全という誤解が生まれそうだから」で71%、次いで「ワクチン未接種者への差別を助長することにつながるから」が68%、「ワクチン未接種者の権利を奪うことにつながるから」が61%と続きました。
調査概要
【調査期間】
2021年9月21日〜9月22日
【調査方法】
インターネット調査法
【調査対象】
地域SNS「ピアッザ」ユーザー
【有効回答数】
1,517