新型コロナウイルスの影響で開催が1年延期となった東京五輪・パラリンピックも、いよいよ開催まであとわずかと迫ってきています。そこで、東京五輪・パラリンピックの開催や参加意向について、会場が多く集中する東京都と、それ以外の地域における差を明らかにすることを目的に、地域SNS「ピアッザ」ユーザーを対象に調査を実施しました(有効回答数1,504)。
※調査実施(2021年4月13日)時点のデータです。
東京五輪・パラリンピックの開催について
東京五輪・パラリンピック中止を求める意見がトップ、東京都在住者は中止希望の傾向がやや強い
2021年夏の東京五輪・パラリンピック開催について、「中止してほしい」という意見がトップで、全国では26%となりました。東京都在住者に絞ると28%、それ以外では25%となり、会場が多く集中する東京都在住者の方が中止を希望する傾向がやや強いという結果になりました。
また、東京都在住者以外では無観客であれば開催にも比較的寛容であるという傾向が見られました。
予定通り、観客数を制限、無観客のいずれかで開催してほしいと回答したグループに聞いたその理由および、開催した場合に懸念されることについて一部をご紹介します。
開催してほしい理由
- 現時点が、ピークの選手達がいるので、公式記録を残せる大会を開催して欲しい。(40代・男性)
- 今まで準備してきた選手や関係者の方の努力を無駄にするのは心が痛む。(40代・女性)
- 感染は怖いが、生きている間にもう日本開催はないだろうから。(30代・男性)
- 経済損失を考えると無観客で開催してもらいたい。(30代・男性)
- 観戦チケットを所有しているため、子供に見せてあげたいから。(20代・女性)
- オリンピックが今の暗い世の中を明るくしてくれると思うので。(40代・女性)
- 楽しみにしていたので。コロナ禍でワクワクする何かが欲しいという気持ちも。(40代・女性)
開催した場合に懸念されること
- コロナ感染者の増加、他国からの入国による変異型の蔓延。(20代・女性)
- コロナの収束を待たずに開催して、また感染拡大しないか。(40代・男性)
- 湾岸地域は会場が多いので、地域的な風評被害にならないことを祈ります。(40代・女性)
- 競技場では対策されるが、その後に食事の場で感染が広がる可能性が高いと思う。(40代・男性)
- 参加選手や観戦客に感染者が出た場合のスキームづくり。(40代・女性)
- 感染症と、感染症に神経質な人や対策が不十分な人がトラブルを起こす事。(40代・女性)
- 参加国が少ないと国際大会の意味が薄れてしまう。(30代・女性)
再延期もしくは中止してほしいと回答したグループに聞いたその理由および、再延期もしくは中止した場合に懸念されることについて一部をご紹介します。
再延期もしくは中止してほしい理由
- せっかくコロナ対策をしてきたのに水の泡になりそうだから。(30代・女性)
- コロナが蔓延する中各国から集うアスリートに感染が広まっては大変だから。(30代・男性)
- 現実的に無理そう。このままやっても楽しめない。(20代・女性)
- ワクチンが行き渡ってからの方が選手も観客も安心して臨める。(50代・男性)
- 通勤時のラッシュなど交通機関が混雑して大変な事になるから。(40代・女性)
- 感染症対策を万全にして行う準備が出来ているとは思えない。(30代・女性)
- 外国の方が来ないのに実施しても盛り上がらない。(50代・男性)
再延期もしくは中止した場合に懸念されること
- 莫大な違約金もしくは賠償金の支払い。(20代・未回答)
- オリンピックに費やした費用の回収や経済効果。(30代・女性)
- 延期の場合は再度の調整が難儀、中止の場合は補償金負担が懸念。(40代・男性)
- 再延期の場合、今より状況が好転しているとは限らない。(60歳以上・女性)
- いままでにかかった費用。目指してきた選手の気持ち。(40代・女性)
- オリンピックの選手が年齢などで出場できなくなること。(60歳以上・女性)
- 東京オリンピックを目標にしていた選手のモチベーション。(30代・女性)
東京五輪・パラリンピックのチケットについて
東京五輪・パラリンピックのチケット所持率14%、東京都在住者では20%、それ以外では8%
東京五輪・パラリンピックのチケットについて、現時点で「持っている」と答えたのは全体の14%にとどまりました。東京都在住者に限れば所持率は20%と高くなり、逆に東京都在住者以外では8%であることがわかりました。
チケットを持っていると回答したうち、2021年夏に開催された場合に予定通り会場で観戦したいか聞いたところ「ぜひ会場で観戦したい」が最多との回答となりました。
しかし2番目に多い回答については、東京都在住者は「チケットがもったいないので会場で観戦したい」で23%、東京都在住者以外では「方法があるなら払い戻し・譲渡したい」でこちらも23%となりました。
また、現時点でチケットを持っていない(購入後の払い戻しを含む)と回答したグループに対し、今後チケットが追加発売された場合に購入して会場で観戦したいかを聞いたところ、「会場での観戦は諦めてテレビ等で観戦したい」という意見がトップとなりました。東京都在住者では46%、それ以外では58%となり、居住地域によって傾向に大きな差が見られました。
チケットの追加発売や当日券は購入せず、テレビ等での観戦を希望する意見が最多
今後、観戦チケットの追加発売や当日券が発売された場合、購入して会場で観戦したいかどうかについて聞いたところ、「会場での観戦は諦めてテレビ等で観戦したい」という意見が最多となり、東京都在住者では39%、東京都在住者以外については過半数の51%という結果になりました。
東京五輪・パラリンピック会場での観戦について
会場で観戦する場合に気になる点として最も多くあがったのは会場の感染対策
東京五輪・パラリンピックを会場で観戦する場合に気になることを聞いたところ、「会場の新型コロナ感染対策」が最も多く、東京都在住者では65%、それ以外では54%となりました。
宿泊先の感染対策という回答には地域差が見られ、東京都在住者以外で高くなる結果となりました。
会場で観戦するかを決める要因、東京都在住者の回答は国内の感染収束が47%と最多
最終的に会場で観戦するかどうかを決定する際の要因を聞いたところ、東京都在住者による回答のトップは「日本国内の新型コロナ感染収束」で47%、次いで「世界の新型コロナ感染収束」が30%、「会場周辺地域の新型コロナ感染収束」が24%となりました。
東京都在住者以外では「会場で観戦するつもりはない」という回答が51%でトップとなり、次いで「日本国内の新型コロナ感染収束」が38%、「世界の新型コロナ感染収束」が27%となりました。
東京五輪・パラリンピックのボランティアについて
東京五輪・パラリンピックのボランティア、東京都在住者の4%が登録、辞退したのは全体の1%
東京五輪・パラリンピックのボランティアに登録しているかどうかを聞いたところ、東京都在住者の4%が「登録している」ということがわかりました。
「登録していない」のは東京都在住者では94%、それ以外では97%、また全体の1%は「登録していたが辞退した」という結果になりました。
調査概要
【調査期間】
2021年4月12日〜4月13日
【調査方法】
インターネット調査法
【調査対象】
地域 SNS「ピアッザ」ユーザー
【有効回答数】
1,504